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「全国犯罪被害者の会」オレンジLine


保護司
(2005.6.25)
□ 保護司とは
保護司は、犯罪者及び非行少年の改善厚生を助けることなどを使命とし、法務大臣の委嘱を受けて活動する民間のボランティアで、全国に約四万九千人います。
□ 更生保護という活動
犯罪や非行を犯した人も、いずれは地域社会に戻ってきます。そのときに、彼ら・彼女らを地域の中で排除し孤立させては、再犯を繰り返させかねません。更生保護とは、国が民間の人々と連携して、犯罪や非行をした人が地域の中で更生できるよう指導するとともに、犯罪・非行の予防を図る活動です。

この更生保護は、犯罪や非行をした人を取り巻く地域社会の事情をよく理解した上で行われなければ効果がありません。そこで、地域の事情に詳しい民間の方々の力がぜひとも必要となってきます。

□ 保護司の使命と職務
保護司法という法律は、「保護司は、社会奉仕の精神をもって、犯罪をした者の改善及び更生を助けるとともに、犯罪の予防のため世論の啓発に努め、もって地域社会の浄化をはかり、個人及び公共の福祉に寄与することを、その使命とする」(1条)と定めて、保護司の使命と、社会奉仕の精神をもって職務に当たる民間篤志家であることを明らかにしています。

保護司は、身分の上では、法務大臣から委嘱を受けた非常勤の国家公務員とされていますが、実質的には民間のボランティアです(保護司には給与は支給されず、活動に要した実費の全部又は一部が支給されています)。
保護司は、民間人としての柔軟性と地域の実情に通じているという特性を生かし、保護観察官(専門的な知識に基づいて更生保護の業務に従事する国家公務員)と協力して保護観察の実施に当たるほか、犯罪や非行を防止するための活動などを行っています。
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