第32回関西集会 2003.12.7
参加人数
32名(会員21名)

内 容
幹事会報告に続き、大勢のマスコミ関係者が取材に来られた中、私どもが招聘(しょうへい)した大阪府被害者対策室対策官の岩崎氏より、犯罪被害者支援の現況についてご報告を頂戴致しました。

岩崎氏のご報告の中で、最も瞠目(どうもく)させられたのは、携帯電話による非常通報システムの導入を検討中である、とのお話を伺ったときでした。犯人が『お礼参り』に来た際、ボタンひとつで警察官が駆け付けてくれるという画期的なシステムです。

このシステムが普及すれば、どれほど多くの被害者・遺族が大きな安心感を得られることでしょう。一日も早くこのシステムが実現し、被害者・遺族に広範に行き渡ることを切望しています。

さて、岩崎氏によるご報告のあとには、氏と私たちとの間で、活発な質疑応答がなされました。その中で、大阪府警被害者対策室が外部機関に委嘱しておこなっているカウンセリング制度について、比較的多くの質問が提出されました。

カウンセリングの実施期間が短すぎるのではないか、という疑問が大半を占めていました。岩崎氏は、カウンセリング期間の延長を委嘱先に働きかけたい、と話されてご退席になりましたが、カウンセリング制度の不備を痛感している者として、カウンセリング無料期間の延長は不可欠、との思いに駆られました。

その後、犯罪による経済的被害についての実例報告などがありました。今回は大阪府警の方をお招きしてお話を伺いましたが、次回は弁護士の方のご臨席を仰ぎ、議事を進行していく予定です。

従来はともすれば対立関係に陥りがちだった私たち被害者・遺族と、警察・弁護士の方々とが、こうした機会に交流を深め、相互理解のもと、犯罪被害者の権利確立に向けた大きな潮流が形成されることになれば、関西集会の活動は誠に意義深いものであった、と将来評価されるでしょう。
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