第67回 関西集会  2006.11.5
参加人数
参加者27人(会員17人)

内 容
矢野夫妻より、子息(矢野真木人)の殺人事件に関して、重篤な慢性鑑定不能型統合失調症と診断された精神障害者である犯人の野津純一に対して、懲役25年の判決が確定したことが報告されました。

矢野夫妻の言によれば、従来は「統合失調症=無罪」の公式が一人歩きしていたが、矢野真木人殺人事件の裁判で、統合失調症の患者といえども、殺意と事理弁識能力を厳しく検定したことが今回の裁判で画期的な事でした。

この論理はヨーロッパ諸国では普遍的に採用されている裁判倫理であるとも報告されました。

矢野夫妻は、今後も精神障害者による殺人などの犯罪はゼロにはならないので、将来殺人事件などが発生した時には、会員が協力して「精神障害=心神喪失=無罪」という単純な図式が繰り返されないような、会としての対応が必要であると示唆しました。

また、今後、日本で精神障害者の犯罪に、刑法第39条が安易に適用される状況に対応するために、会としても視点の転換が必要であると指摘されました。
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